つい先日放送が終了しました月9ドラマ「ラジエーションハウス」皆さまご覧になりましたか?
主演の窪田正孝さんもさることながら、周りを固める俳優陣も皆さま力のある方ばかりで画面に飽きのこない作品でしたね!
そんなドラマの原作、マンガ「ラジエーションハウス」を今回はレビューしたいと思います!
「ラジエーションハウス」とは
放射線技師目線で描く医療ドラマ
主人公:五十嵐唯織(いがらしいおり)は幼馴染との約束を果たすため最高の診療放射線技師を目指して働いています。
人とのコミュニケーションが苦手で、数々の病院を解雇されてきた彼ですが、ついに幼馴染が医師として勤める病院で働くことになります。
持ち前の知識と技術を活かし、放射線技師として様々な患者の「体の中の写真」を取り続ける彼とその仲間達との周りで起こるドラマとは…
なんてかっこつけて説明してみましたけど、つまりは診療放射線技師が主人公の医療マンガです(笑)
本作品は作話横幕智裕、作画モリタイシのタッグによって生み出されている、グランドジャンプで絶賛連載中のマンガです。
単行本1巻のモリタイシ先生の巻頭コメントで「この漫画をやることは意義がある」と、担当さんに言われたという話が載っているのですが、作品を読み進めていくとその意味が少しわかったような気がします。
ラジエーションハウスでは、いわば「医師の診察の裏側」に触れられています。病気の診断を下すのは医師ですが、その根拠となる検査を行っているのはまた別の部署です。
この作品ではその部署の一つである「放射線科」に焦点を当てて、診察の裏では放射線科チーム「ラジエーションハウス」がいかに活躍しているのかを描いています!
実際に私が読んでおすすめしたいポイントや、注意ポイントを以下に挙げていきたいと思います!
おすすめポイント
患者の背景に感情移入して思わず涙…
このマンガの凄いところは、お話ごとに登場する患者の背景をしっかり描いているところです。
医療マンガに出てくる患者は、そのお話が終わるとほとんど出てこないので背景はあっさり書かれることも多いのですが、このマンガは違います。
1人1人の患者だけでなく、その家族にも焦点をあてて丁寧に心理描写が描かれているので、患者・家族にも感情移入がしやすく、患者目線・主人公目線両面から物語に入り込むことができます。
患者さんにとって、検査の結果を待っている時間が一番不安が大きくなると思うんです。自分は病気なのか否か、見つかった腫瘍は陽性か悪性か、見つかった病気は治療可能か否か。
それらの患者・家族の心理的葛藤をこのマンガでは丁寧に描いています。お話に入り込んで思わず涙を流してしまうこともあるかと思います。僕はたくさん泣きました(涙腺よわよわ)
表情豊かなキャラクターたち
題材が医療マンガということで、がんなどの大きな病気を取り扱ったりと重たい雰囲気を思い浮かべる人もいるかもしれません。
ですが、ドラマを見た方ならご存知の通り、登場人物ひとりひとりが個性が強く、かつ表情も豊かでお話的にも絵的にもしっかりメリハリがついた作りとなっています。
さらにマンガでは実写にはできない表現(キャラのデフォルメ、表情を大げさに描くなど)もできますので、重苦しくなりすぎずに読み進められる医療マンガではないでしょうか。
それを実現してくれているのが、表情豊かなキャラクターたちだと思うわけです。
気を付けたいポイント
医療マンガならではの専門用語の多さ
やはり題材が医療現場ということで、専門用語はいたるところで出てきています。
医療漫画によくある、欄外に「※」による注釈が並ぶ場面も見られます 笑
適宜言葉の説明が入っては来るのですが、時折難しい表現が使われることもあるので、ここは読み手のハードルを少し上げてしまっているのかなぁと感じます。
完全に理解しなくとも物語の進行には問題ないことがほとんどなので「そのくらいは流して読めるわ」という人には関係ないかと思います!
これは医療従事者あるあるだと思うんですが、世間的にメジャーじゃないけど医療者的にはよく知っている言葉がでてくると嬉しくなりませんか?笑
医療マンガを読んでいるとそういうことがよく起こるので、途中にやにやしながら読んじゃうこともあるんですよね 笑
そういう点でも医療者にもおすすめできるマンガですね。
総括・まとめ
簡単ですが以上が私からの紹介となります。
さらにさっくりとまとめますと
放射線技師が主役の医療マンガ!
患者目線の物語に涙必至!?
医療知識なしでも大丈夫!
ドラマで気に入った人には是非読んで欲しい一作!
と、いったところでしょうか!
この記事の冒頭で「病気の診断を下すのは医師ですが、その根拠となる検査を行っているのはまた別の部署」という話をしていたのですが、その部署はもちろん一つではありません。
実はまた別の部署を舞台にした医療マンガもありまして、絶賛連載中で私も単行本を購入しているのですが…。また別の部署「病理部」を舞台にしたマンガ「フラジャイル」もいつかレビューしようと思っています。
この漫画も以前にTOKIOの長瀬智也さんを主演にドラマ化されていまして、ご存知の方もいるかと思うのですが、またいつかその魅力をお話しますね。
いかがでしたでしょうか?
途中、医療従事者っぽい感想も入ってしまいましたが 笑
個人的にずっと気になっていたマンガで、ドラマ放送をきっかけに既刊全巻購入したわけですが、買ってよかったと思える一作でした。
「ラジエーションハウス」は既刊8巻で、まだまだお買い求めしやすい巻数だと思います!(既刊多いマンガ買えないマン)
ドラマを楽しんだ方も、今回興味を持った方も是非一度読んでみてください!
以上、かすてらでした!